Does it taste good?

「そんなことも知らないの?」って言わないでほしい。

2020年のTokyo.Rを振り返る

この記事は R Advent Calendar 2020 25日目の記事です。*1

はじめに

Tokyo.Rは、R言語の地域コミュニティ@東京です。定期的にR言語に関する勉強会を開催しています。

公式広報用Twitter @TokyoRCommunityにおいて主な告知を行っております。また集客はconnpassを用いて行っています。

Tokyo.Rはチームで運営しています。以下の運営メンバー(敬称略)の皆で協力しながら運営を進めています。自分一人の力では到底成し遂げられないもので、運営メンバーにはいつも色々な面で助けていただいています。本当にいつもありがとうございます。

今年のTokyo.Rについて、運営側からのまとめ、開催にあたって何をしたか、各回で何があったかなどをお届けしたいと思います。 この記事では自分、@kyyonko目線から語らせていただきます。

Tokyo.Rのチーム運営はどうやって行っているのか

まず、Tokyo.R運営チームがどのように活動しているのかについて簡単にお話します。

ありきたりかと思いますが、Tokyo.R運営は運営専用のSlackを持っており、そこでやり取りを行っています。皆それぞれの空き時間にSlackで連絡を取り合っています。

Tokyo.R運営チームは、詳細は割愛しますが、個々で役割を分担しています(例えば、全体のタスクの進捗管理、司会、受付、初心者セッションの登壇、金銭管理、connpassやGoogleフォーム作成、会場や登壇者との調整、その他こぼれ球を拾う雑務←これが意外とある笑)。

またリアル開催時は会の終わりに運営のみでの打ち上げ、オンライン開催時は会が終わる度運営のみでZoom会議を行ったりなどの口頭でのコミュニケーションも行っております。

今年のR勉強会一覧

第83回R勉強会@東京(#TokyoR)

  • 2020/01/25(土) 14:30 〜 19:00
  • リアル開催

第84回R勉強会@東京(#TokyoR)

  • 2020/04/04(土) 14:30 〜 19:00
  • オンライン開催(初)
  • 応用セッションなし、LT主体で行いました。

第85回R勉強会@東京(#TokyoR)

  • 2020/05/23(土) 14:30 〜 18:30
  • オンライン開催
  • この会から100円参加費をいただくようにしました(詳細は後述)
  • 自己紹介にチャレンジした(詳細は後述)
  • 初心者セッション、応用セッション、LTといういつもの構成

第86回R勉強会@東京(#TokyoR)

  • 2020/06/27(土) 14:30 〜 18:30
  • オンライン開催
  • 自己紹介にチャレンジした(詳細は後述)
  • 初心者セッション、応用セッション、LTといういつもの構成

第87回R勉強会@東京(#TokyoR)

  • 2020/08/01(土) 15:00 〜 18:00
  • オンライン開催
  • 自己紹介を諦めてアンケート形式にした(詳細は後述)
  • 初心者セッション、応用セッション、LTといういつもの構成

第88回R勉強会@東京(#TokyoR)

  • 2020/09/19(土) 12:30 〜 15:00
  • オンライン開催
  • ゲストとしてExploratoryCEOの西田さんがご登壇してくださいました!(米国からリモート出演!)(開催時刻が若干変則的だったのはそのため)
  • その後は初心者セッション、応用セッション、LTといういつもの構成

2020年、Tokyo.Rは上記の通り、6回開催致しました。

これに加え、

がありました。

こちら2つの勉強会については、Tokyo.R運営チームと運営母体が若干異なる(運営協力は行っています!)ので詳しい話は致しませんが、これらと時期がかぶらないよう、Rの勉強会としては全8回、うまく約1.5ヶ月に1回、という例年通りのペースでできたのではないかと思っています。

各回振り返り

この章では主な起こったできごとについて振り返って行きたいと思います。(裏話多め)

1月、2020年唯一リアルでできた回:第83回

リアル(会場をお借りして、現地に集まって)発表→全員一言ずつ自己紹介→発表→会場内で立食形式の懇親会、という過去約82回行ってきたいつもの流れで行いました。

前節の役割分担において、自分は2019年までは主に受付と雑務周りを担当することが多かったのですが、運営内で役割分担の変化があり、2020年から司会(オープニングも)を自分が担当することになりました。 過去司会補助は行ったことがあるもの、本格的にメインとして司会を行うのは初めてで緊張しましたが、無事に会を実施でき、懇親会も楽しくできたと思います。

4月、オンライン開催に踏み切るに至るまでと初オンライン開催開催:第84回

2月、リアル開催のピンチ

本当は従来どおり、2月か3月に会場をお借りしてリアルでの開催を予定しており、お借りいただく会場も決まっており、2月中旬にはスムーズに調整を進めていました。

しかし、皆さん御存知の通り、2月下旬頃から新型コロナウィルスが猛威を振るい始め、大人数が集っての勉強会の開催ができなくなりました。

当然Tokyo.Rもこの影響で、2月に開催を予定していた会場様より「開催を見送りたい」との連絡が入り、世情を鑑みても2月のリアルでの開催を見送らざるを得ませんでした。

kyyonko個人として忘れられない記憶としては、2/17〜2/22から会社の出張でインドネシアに行っていました(人生初の海外出張)。この時期はまだコロナが出始めた頃で、諸々の自粛要請が出るギリギリ直前の時期でした。インドネシアでは感染者ゼロな時期でした。*2

2/17日本時間夜にインドネシアの空港に到着し、やっと現地の空港でwifiが繋がってスマホを開くと、Tokyo.RのSlackに大量の通知があり、会場を借りての実施が難しいとの旨について皆が大混乱を起こしており、自分自身も肝心の会社のSlackには「とりあえず無事到着しました」とだけ報告し(あとは同行していた先輩社員に色々任せて)、空港からホテルに向かうタクシーの中でひたすらTokyo.R運営とこれからどうするか必死でSlackしていた記憶しかないです笑(念願の初の海外出張だったのに…笑)

4月のオンライン開催に至るまで

コロナの影響で、これまで定期的に開催していた勉強会が今年度はぴったり止まってしまうものも多くあると思います。

Tokyo.Rもこれからどうするかについて色々考えました。 結果、オンラインツールを用いてのオンライン開催を実施することに決めました。

オンラインツールといえど色々種類もあり、無料で使える範囲、有料で使える範囲(とくに許容できる人数)・機能など様々で、当然ながらこういった状況は運営メンバー全員初体験だったので、色々話し合いました。

結果、Zoomの少々の有料プランを用いて行うことに決定しました。

4月、初オンライン開催

少し1月から間をおいてになりましたが、無事オンライン開催にこぎつけることができました。

自分個人としてはオンライン初司会に非常に緊張しました。 何か話しても反応が返ってこない(視認できない)というのはとてもやっていて難しいと思いました。

この回では、参加枠を無料にしており、多数ご希望をいただき一瞬で参加枠が埋まったのはよかったのですが、あまりに希望数が多すぎたこと、「無料だからとりあえず参加した」という方が多く、実際の出席率が低く、これまで何度かいらしていたり、本気で参加をご希望されていた方の参加ができなくなってしまった、という事象が発生してしまいました。 もちろん気軽に参加登録していただくことについて強く否定はしませんが、やはり本気で「R勉強会に参加したい!」という方の参加がかなわないのは悲しいことだと思いました。

LT主体で、多数の方に発表していただき、ありがたいことに勉強会自体は有意義なものになりました。 これなら継続してオンライン開催もやっていけるのでは、という機運になりました。

5月、参加費の導入、自己紹介のチャレンジ:第85回

参加費の導入

上記の「本気で参加したい人が参加できない」「無料にしてしまうと出席率が著しく低下してしまう」という問題の解決のため、恐縮ですが、参加費としてconnpassでの参加登録の時点で100円を参加者の皆様にいただくことに致しました。(発表者は無料) 少額とはいえ金銭が発生することに加え、connpass登録時にPayPalでの決済処理を挟むので、「無料だから気軽に〜…」という方にとって少しだけ参加へのハードルを上げさせていただき、可能な限り本気で参加したい方々、出席をしていただける方々に参加いただけるようにした次第です。

この効果はあり、ありがたいことに出席率が上昇し、参加者の方にもご満足いただけるようになりました。

「参加者全員に数秒自己紹介タイム」のチャレンジ

これまで、リアル開催時は、「自己紹介タイム」を設け、参加者全員にマイクを渡し、「(あれば)SNS名、職種、業種、その他Rについて思っていること」などについて数秒で自己紹介いただき、参加者同士も同業種・職種の方であれば同志を見つけあったり、異業種・職種の方々も見聞を広げるいい機会として大事にしておりました。 また、リアル開催時には懇親会で直接語り合い、その後の繋がりを作るきっかけともなっていました。

Tokyo.Rにおいてこの自己紹介タイムはとても大事なものであると考えており、オンライン開催になっても実施したいと考え、Zoom上で参加者の名前を順番に読み上げて、自己紹介を数秒でしていただく(そのときだけZoomのマイク音をONにして話してもらう)ということにチャレンジしました。

結果起こったこととしては

  1. リアル開催の場合、マイクが隣の人に順番に回っていくので、ある程度自分の番が予測でき、参加者も心構えができたが、Zoom開催の場合、いつ自分が呼ばれるかわからないので各自、自己紹介の準備ができない
  2. 1の影響もあり、マイクがミュートになったままであったり、参加者それぞれの視聴環境によってはマイクが起動しない、機器の不具合などがあり、自己紹介がスムーズに進まない
  3. 「〇〇さん、お願いします!」と呼んでもいらっしゃらない方がいたりする(機器トラブルなのか、実際に不在なのかがわからない)

という現象でした。 この回(第85回)はなんとか自己紹介タイムをやりきったのですが、あまりにスムーズにいかず、これは再考が必要だという話になりました。

6月、自己紹介タイムの改善と再チャレンジ:第86回

自己紹介タイムについて、前節の「1」(自分の自己紹介順番がいつ回ってくるのかわからない)のために、スプレッドシートに参加者を記載し、それを投影して、順番に自己紹介をしていただきました。

それでも機材トラブルの影響などで自己紹介がスムーズに行かないケースが多発しました。 この回から勉強会実施後にGoogleフォームを用いて参加者にアンケートを行うようになり、その項目の1つに「自己紹介タイムは必要か?」という項目を入れてみたところ「あったら嬉しいが、なくても支障はない」というご意見を一定数頂いたので、次回からは、参加者にマイクONで自己紹介してもらうことは見送るという決断をしました。

8月、自己紹介アンケート化とオンライン開催の慣れ:第87回

このあたりになってくると、徐々に運営メンバーのオンライン開催の主催も慣れてはきました。

自己紹介タイムについては撤廃し、代わりに会の始まり時、参加者Zoomに入室していただいた際に、Googleフォームでアンケート形式で職種や業種、どこの地域からご参加されているかなどを回答していただき、その結果を休憩時間に画面共有で投影したりしてみました。

これと前述の運営の慣れもあり、会の運営自体はスムーズに進んだと思います。

9月、ExploratoryCEOの西田さんアメリカからのリモート登壇:第88回

この回では、特別ゲストとしてExploratoryCEOの西田さんアメリカからリモートでご登壇いただきました。 こういった国を跨ぐ柔軟性はオンラインならではだと思います。素晴らしい発表でした。 時差のため、多少開催時間が従来と異なるのでその点の告知だけは気をつけました。

10月、12月、10年RとJapanR

前述の通り、 * 10月に10年.R * 12月にJapan.R があり、一旦「Tokyo.R」の開催としては9月がラストということになりました。

そう、今年はTokyo.R第1回の開催からちょうど10年のアニバーサリーイヤーなんです…! (自分は10年丸々の参加ではなく、5年ほど前からの参加ですが) 10年間、続いていることは素晴らしいことです。10年.Rの主催のakiaki5516さん、お疲れ様でした。 どうやら10年.Rは第2回がある…(!?)そうなので、そちらも楽しみです。 (Toky.oR運営チームもまた協力できると嬉しいです)

オンライン開催での大変だったこと、良かったこと

大変だったこと

Zoomの扱い

まずはやはりZoomの扱いですね…扱ったことのないツール、プランはどれがいいのか、各種機能…新たに学ばなければならないことがたくさんありました。 Zoomに関しては@kotatyamtemaさんを中心に、@wonder_zoneさん、@y__mattuさんが主に担当してくださいました。ちなみに司会・雑務担当の自分はZoom全くわかりません…苦笑。メンバーで役割分担できてよかったと思っています。

参加者のリアルタイムの反応

司会として、反応が視認できないということに関してのやり辛さはやはりなかなか慣れないものでした。発表者の方も同じ気持ちではないでしょうか。各セッションにおいてもリアル開催の場合、笑いが起こったり、真剣に聞いている表情が見られたりして良いのですが、Zoomでのチャット、あるいは#TokyoRでのTwiiterでの投稿でしか参加者のリアルタイムの反応が視認できません。こういったところに書き込むことが苦手な方もいらっしゃいます。(仕方のないことと思います)

自己紹介タイム、懇親会の断念

Tokyo.Rはただセッションを聴講してRに対する知見を深めることだけではありません。 自己紹介やその後の懇親会を通じて「仲間」「友人」など様々な「縁」を作り出すことが、ある意味前者よりも大切にしています。 しかし、オンライン開催という制約上、そういったことが困難であり、断念せざるを得ませんでした。 自己紹介は前述の通り、懇親会も可能といえば可能ですが、やはりリアル開催ほどカジュアルにならないこと、そしてツールをまだ使いこなせていないということで今年度は断念しました。

発表者探し

オンライン開催での発表はリアル開催に比べ、なかなかハードルが高いのか、発表をしていただく方を探すのが少し大変でした。 特に応用セッションに関しては特定の方々に発表が集中してしまったかなと思いますし、LT枠もなかなか埋まらず自分が泣きついてお願いしたこともありました笑(しかも誤字ってる) (この回はご厚意でLTしてくださる方が声掛けてくださってとても助かりました&この場を借りて感謝致します…)

良かったこと

毎回しっかり定員が埋まった

80人という、毎回それなりの数の定員を設けているのですが、ありがたいことにほぼ全部の回で満席になりました! オンラインなのでどうかとはじめは不安でしたが、毎回枠が埋まっていくのを見ていくのはとても嬉しいものでした。

関東圏在住以外の方以外の参加者が多かった

会の始まりに行っている自己紹介代わりのアンケートから、関東圏以外の方の参加者がコンスタントに4分の1程度いらっしゃることがわかりました。

そして会の終わりのアンケートにおいても「関東から離れたところに在住しているので、オンライン開催が嬉しかった」とのコメントをいただけており、それについても嬉しく思っております、

R勉強会としての「質」を維持できた

リアル開催時から、毎回Tokyo.Rはありがたいことにご好評いただいていたのですが、オンライン開催になっても各種セッション・コンテンツにおいてご満足いただけていることに非常に安堵しております。 こちらについては、運営側だけでなく、ご発表いただいている方のお力も大きいと思います。 運営側としては、初心者セッションの質の維持と、発表者の方が円滑にご発表いただける環境作りに今後も努めて行きたいと思っております。

Tokyo.Rの今後

やはりリアル開催がしたいが、おそらくしばらくはオンライン開催が続く

リアルで発表し、自己紹介を行い、懇親会を行い、知見と人と人との縁を作るのがTokyo.Rの大切なことだと考えているので、やはり事態が落ち着いたらリアルでの開催ができたらいいなと思っています。 ただ、現状新型コロナウィルスの状況が落ち着く見込みがありませんので、しばらくはオンライン開催が続くことになると思います。

リアル開催になったとき、地方在住の方に向けての配信はどう行うか?

前述の通り、「関東から離れたところに在住しているので、オンライン開催が嬉しかった」とのコメントを多くいただいております。こういったコメントをいただくと嬉しく思う反面、リアル開催が復活した場合、こういった方のご参加が難しくなってしまうことは避けられず、心苦しくも思います。 ライブ配信すればええやん、と思うかもですが、そうなってくると機材や配信環境の整備にまた頭を悩ますことになり、発表者の方にも多少の苦労をかけてしまうことになるかと思います。

しばらくはオンライン開催が続くことになると思うので、今はあまりこの点について頭を悩ますことにしないことにしていますが、時間が経つにつれ、しっかり向き合っていかない課題だと思っています。

開催頻度

開催頻度は以前から1〜1.5ヶ月に一度程度で、今年もこれを保つことができました。 次年度もこの程度の開催頻度を維持しようと思っています。ちなみに次回は1/23(土)オンライン開催予定です。(connpassなどでの募集は後日スタート予定です) 是非Tokyo.R告知用Twitterconnpassなどをチェックしてみてください!

さいごに

今年の、この未曾有のコロナの状況下においてもTokyo.Rを開催できたのは、運営メンバー全員のチームワーク、ご登壇いただく方のお力、そしてなによりご参加いただいている皆様のおかげです。 来年以降も頑張っていきたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願い致します!

*1:2日ほど遅れました。申し訳ございません。

*2:これは本当にどうでもいい話ですが、出張期間中に各種自粛要請(出張禁止令など)が出始め、思わず上司に「あの…私達、日本に帰れますよね?」と相談してしまった(もちろん帰れた)